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  • 7年前、単身ミャンマーへ渡り、以来現地に身を置き激動の時代を生き抜く。企業・政府・マスコミ等との長年に渡るビジネスを通して培ったスキルや現地・日本の人脈をフルに活かした調査・進出コンサルティングは在ミャンマー日本人の中でも随一である。 Since 2001/1/1
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ミャンマーを知る読みもの

ザップエ

ザップエ

Essay by Thein Lin

テインリンアウン のエッセイ
2 ザップエ 2003/4/16
1 環状線各駅停車~サイカーの旅 2004/4/11

ザップエ

by テインリンアウンauthor_sign.jpg



12月16日(水)会場の下見

夕方に前売り桟敷券を買おうと思い,会場となるボータタウンパゴダへ。 たぶん,ここが劇上演の会場になる場所であろう雰囲気のところへ行くと案の定そこが劇上演の会場でした。 が,明日が初日なのに,会場設営間に合うのかな?といった進行状況で,たくさんの方が作業中。 一人のおじさんに声をかけ,聞いてみると,「主催者は今いないので,明日の朝に来てくれ」とのこと。 前売り券購入は連れ合いに頼むことにしました。

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12月17日(木)前売り券ゲット

      連れ合いが桟敷3枚分の券を購入。 桟敷1枚が2000チャット。 けっこう前の方の席が確保できた模様。 券には「Sー71,72,73」と書かれている。 この「S」はスペシャルの「S」かな?と勝手に想像。

12月19日(木)感激の観劇

      前売り桟敷き券をもって夜9時に会場へ。 お祭りということもあり,パゴダの参道はいろいろな店で賑わっていました。 店の並んでいる一番奥に会場があるので,ゆっくり歩いて入り口へ。 ノーチェックで会場に入る。


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      仏教どのくらいの人が入れるだろうか,30~40メートル四方ぐらいの会場。 中央部分のほとんどが桟敷席。その周りを取り囲むようにしてリクライニングシート席。(最初から背中部分が倒れている椅子だけど) 一番外側は立ち見エリアといった感じ。

      さて,自分の席の番号を探すと,ありましたありました! 1枚1m四方の桟敷がびっしりと並んでいる中に。1枚に2名座る予定だったので,何だか狭い気がしましたが ま,何とかなるだろう,くっつきあって座れば,という感じ。 エリア確保はできたわけです。

      9時半。会場も賑わってきてそろそろ開演かな,と思いきや, 放送がかかりました。 「全員会場からいったん出て,入場券を買ってから入って来なさい。」 とのこと。最初から買わせればいいのに・・・ 会場全員の大移動。

      10時。再入場し改めて開演を待つ。(一人200チャット) 会場は家族づれに友だち同士,女性の割合が多かったように思います。 子どもたちも,大人の背中の間から視界を確保していました。後ろの家族づれの人たちが 「これ食べませんか?」 とお菓子をくれたりして,和やかないい雰囲気です。 屋根はなく,竹の骨組みだけがはられ,隙間からきれいな月が見えています。

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      20分後,両脇の生演奏バンドが音楽を奏で始め,いよいよ開演。 左側はキーボードやエレキギター等の現代風バンド。右側は太鼓や木琴等の打楽器が並ぶ伝統楽器バンド。 両側からの異質な音楽が,妙によい響きで重なり合います。

      最初はいわゆる「歌謡ショー」。 出演者全員の顔見せ合唱の後,4,5名の歌い手が代わりばんこに歌を聞かせてくれます。 男性歌手が多い。化粧もばっちり。 途中,ファンらしき女性が数人,数回舞台へ上がってきて 歌手の胸にピンを使ってお金をつけてあげます。ファンへのお礼はほっぺたに軽いキス。 まさに大衆演劇の「歌謡ショー」ですね。

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      踊りも披露。 ミャンマーの伝統衣装をつけての入場。テレビとかでも上映されている伝統的な踊りかな?と思っていたら いやいや,アップテンポの音楽に合わせ,光と影を利用した, 現代風にアレンジされたミャンマーダンス。 それなりに見ごたえがありました。

      今晩の一番の目当てである現代劇。 いよいよ始まるか!と喜んで時計を見ると日にちが変わった1時半。 いっしょに見ようとがんばっていた仲間も一人二人と席をたち 3枚の桟敷に,二人だけになっていました。 しかし,会場の他の様子は変わらず,席をたつ人はいなかったようです。

      始まりました現代劇。 最初のシーンは主人公とヒロインの掛け合いの中 突然起こる交通事故の場面。 1枚板に描かれたジープが横から飛び出してくる! 効果音は生バンド。 思わず二人で「ドリフだよ!」


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      そこから場面設定がいろいろ変わりながらの進行。 途中コミカルなキャラクターの俳優さんも出てきて 会場笑いに包まれることもしばしば。 ギャグのでた笑いどころには打楽器の効果音。「ミャンマー語がもっとわかれば!」 と,こんなに悔しい思いをしたことはありませんでした。 会場の笑いどころでいっしょに笑いたかったな・・。 みなさん,本当に楽しそうでした。

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      さて,物語はシリアスな場面やコミカルなやりとりをくり返し クライマックスへ。 最後は,「主人公の恋人の死」だったのでしょう。

      途中二人でかわりばんこに眠りながらの観劇でした。
      時間は朝の4時半。 ふらふらになりながら会場を後にしました。

      一番楽しみにしていた劇の時に眠ってしまったのは悔やまれますが「絶対もう一度見に来るぞ!」と思えたし 「もっとミャンマー語を勉強しなくちゃ!」とも思いました。 つぎの機会を楽しみに待とうと思います

©テインリンアウン