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  • 7年前、単身ミャンマーへ渡り、以来現地に身を置き激動の時代を生き抜く。企業・政府・マスコミ等との長年に渡るビジネスを通して培ったスキルや現地・日本の人脈をフルに活かした調査・進出コンサルティングは在ミャンマー日本人の中でも随一である。 Since 2001/1/1
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ミャンマーを知る読みもの

珍寺天国ミャンマー メイラムパゴダ


珍寺天国ミャンマー --メイラムパゴダ/ヤンゴン--
2 珍寺天国ミャンマー --メイラムパゴダ/ヤンゴン-- 2000/3/15
1 ミャンマーパゴダ巡りの旅9日間 2000/3/4

珍寺天国ミャンマー --メイラムパゴダ/ヤンゴン--

by 珍 寺雄


まずはミャンマーの一般&珍寺事情を少しだけ。

この国は決して物質的には豊かな国では無い。通信、交通、物流その他、諸々の生活レベルは非常に低いと言わざるを得ない。しかしそれに反して寺は豪華絢爛、この国の富の殆どは寺院に回されているのではないか、と思える程である。実際、ミャンマーの人々は信仰心が篤く、よく寄進をしているようで、年収の何割を寄進しているのか大変気になるところである。それと同時にもう少し現世への投資をしてもいいんじゃねえのか、などとお節介なことを言いたくなってしまう。

また、それらの信仰心はミャンマーの人々の国民性に深く影響しており、日本、または他のアジア諸国では考えられない位親切である。ボロは着てても心と寺は錦、そんな国なのである。

寺は一般的にパゴダと呼ばる。ストゥーパのような仏塔を中心に構成された境内には様々な仏像やお堂、また後に述べる様々なアトラクションが参拝者を迎えてくれる。娯楽の少ないミャンマーでは若いカップルがデートをしていたりして、単なる信仰の対象だけでなく市民の憩いの場にもなっている点が大変よろしい。

ミャンマーではパゴダというのは寺でもあり遊園地でもあり公園でもあり市場でもある大変重要な場所なのだ。
というわけで早速、珍寺パラダイスミャンマーのパゴダを見てみよう。

  メイラムパゴダ/ヤンゴン
  MeLaMuPagoda/YANGON

ヤンゴン最強の珍寺である。 寺というより遊園地に近い雰囲気である。というよりまんま仏教テーマパークである。 園内、もとい境内には大仏や寝釈迦、その他得体の知れない仏像や人物像、動物像などが渦巻く狂気の空間である。実はミャンマーに来て最初に見た寺がここであった。そのショックたるや、筆舌に尽くし難し。特に自動金箔奉納装置には大感激。

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境内に入って最初に見えてくるのが上半身座像で下半身寝釈迦という何とも奇妙なポーズの仏像。噂では工事の途中から気が変わったらしい。見ているだけで疲れる。後ろの仏塔は金箔張替中のためムシロで覆われている。ミャンマーではパゴダのメインテナンスはよく行なわれており、数年に一回の割合で塗り替えや張り替えをするらしい。しかも私が訪れた乾季は改修工事のベストシーズンということもあり、この後もよくこの風景を見た。

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ムシロの仏塔の裏手に回るといきなり大仏。周りには仏陀を慕った動物や人間が。

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その内の一人。モード系
 何やら人だかりが出来ているので見てみると、仏塔の上の方まで舟のような入れ物がロープウェイのようにゆらゆらと登って行くではないか。聞けば参詣客が仏塔に張り付ける金箔を寄進しているのだという。そして寄進した人自身がロープを曵いて仏塔に届けるという素晴らしいシステムになっているのだ。これはやらねばと思い、早速金箔を購入した。

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これが金箔。これを飾り立てた舟のような入れ物にいれる。

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寄進した人達が皆でロープを引っ張る。子供達は(多分大人も)ほとんどレジャー感覚である。私も引っ張ってみた。子供騙しというなかれ。面白い。

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 ゆらゆらと登って行くMy金箔。窓の中には人が居て金箔だけを取り、入れ物だけが下に戻って来る。今頃、私の届けた金箔があの奇妙なパゴダを金色に彩っているかと思うとチョット嬉しい

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占い屋や土産屋、ジオラマ仕立てのお堂などを過ぎると境内の最深部に到る。そこには50メートル以上はあろうかというどデカいコンクリート製のワニがいた。背中には果物がのっている。ワニの内部には絵が懸けられており、昔話が描かれている。えーと確かワニとか果物とかが登場する話だったような気がしたが、忘れました。

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で、ワニの口。中は小部屋になっており仏像が飾ってあった。

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その他、奇妙な像に溢れたこのパゴダ、ヤンゴンのイチおし珍寺だった。

© 珍 寺雄


編集者より: 本ページのエッセイは珍寺雄さんのWEBページ珍寺大道場からの転載です。このページへ行けば、他のミャンマーの不思議な寺をたくさん見ることができますよ。