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  • 7年前、単身ミャンマーへ渡り、以来現地に身を置き激動の時代を生き抜く。企業・政府・マスコミ等との長年に渡るビジネスを通して培ったスキルや現地・日本の人脈をフルに活かした調査・進出コンサルティングは在ミャンマー日本人の中でも随一である。 Since 2001/1/1
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ミャンマーを知る

生活

Essay by Koto


ことのエッセイ

  7     ヤンゴンの夏 2000/6/2
  6     「もらう」文化 2000/4/12
  5     ヤンゴンの異性感情について 2000/4/11
  4     ヤンゴンの道路交通をドライバーの目で見て 2000/4/10
  3     ヤンゴン・生活点描 2000/4/8
  2     ヤンゴン・ビジネス点描 2000/4/8
  1     仕事場から見たヤンゴン 2000/4/8


ヤンゴンの夏

by こと



雨の降り方もすごかった。歩いて5分の銀行へ行くのにも、今は晴れていても急に降り出す雨に備えて、傘が欠かせなくなる。日本ならそれくらいの距離は雨の中を走って帰っても平気なのだが、同じことをヤンゴンでやるとずぶ濡れになってしまう。そういうたちの、激しい雨だった。

そういうときには、残業なんてする気にならないから、夕方になると一刻も早く家へ帰ってシャワーを浴びることになるのだが、せっかくアパートにたどり着いても、「断水」ということになると、これはつらい。アパートの上の方の階になると、停電でも断水になるから、これはつらい。

ありは、家の中にしつこく上がってくる。地面から10メートルも上がったアパートの3階にも上がって来る。アパートで食べる食事は、食べる前は皿で蓋をしてある。これは、冷めるのを防止するためではなく、蟻防止のため。食事の残りもとっておこうなどと考えないでどんどん捨ててしまうのは、蟻(あり)にたかられるからではないかと思う。

さて、ミャンマー人に知り合いが出来ても、あまり手紙をもらうことはない。書くことがないのだろうと思う。学校では暗記中心の授業であり、ミャンマーでは、勉強とは、即「おぼえる」ことである。考えることはない。聞けば、学校でも質問は御法度、質問するということは、先生の言っていることを疑うという、大変失礼な行為になるらしい。アメリカなんかでは、質問をすると先生は誉めてくれるが。したがって、作文も書けない人が多いのではないかと思う。

既成のものを疑う、当たり前のことを「なぜ」と違う、そういうものが「創造性」というものだと思うのだが、そういうものはミャンマーに育ってないように思う。そういうものが育つチャンスもなかったのだ。ま、ここ数十年は、外からの文化にもまれたことがなかったせいも大きいだろう。

(C) こと